ゲームプログラマーの仕事と聞いて、どんなイメージがあるでしょうか?
専門的な仕事でくいっぱぐれることがない、高給取りなど、プラスなイメージがありますよね。
一方で、ゲームプログラマーの仕事はきついというイメージもあります。
きついと言っても、どの程度のものなのか、具体例を知りたくないですか?
今回は、ゲームプログラマーの仕事がきつい理由について解説していきます。
この記事を読むことで、プログラマーになって「こんなはずじゃなかった」を回避できるかもしれません。
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目次
ゲームプログラマーの仕事とは
はじめに、ゲームプログラマーの仕事について確認しておきましょう。
ゲームプログラマーの仕事は、ディレクターやプランナーなどが作った設計や仕様書、
シナリオを元にに沿ってプログラムを作成し、
実際にゲームが動作するようにプログラムを組むことです。
ゲームプログラマーの具体的な仕事内容として、以下が挙げられます。
- プログラミング
- デバッグ
- 保守運用
順を追って解説します。
プログラミング
ディレクターなどがまとめた設計や仕様書、シナリオに沿ってコーディングし、
実際にゲームが作動するようにプログラムを組む仕事です。
BGMや効果音などのサウンドやキャラクターの動作、ゲーム上のアイコンの配置など、
ゲームを構成するすべてのシステムを設定します。
デバッグ
デバッグとは、プログラミング上のバグを発見して訂正することです。
ゲームがフリーズしてしまう、表示が変わらないなどのバグが発生することがあります。
プログラミングを構築した後は、構築されたゲームが適切に動くかどうかテストとデバッグを行い、
正しく動作するように調整を行います。
この作業を専門に行う人のことをデバッガーと呼びます。
デバッグ専門のひともいるなんて意外ね。
運用
ゲームをリリースした後も、デバッグをしたりトラブルが発生すれば訂正などを行い、
ユーザー目線で正しく動作しているかチェックします。
これはユーザーの評価に関わるため、重要な作業になります。
リリースされた後も予断を許さないなんて、神経を使う仕事だね。
またゲームによっては、キャラクターやアイテム、コンテンツ、イベントの追加などのバージョンアップも行われます。
ゲームプログラマーが「きつい」と言われる7つの理由は?
ゲームプログラマーの主な仕事内容を簡単に紹介しました。
仕事内容を見ると、ゲームプログラマーが大変であることはなんとなく分かりますが、
ここからは具体的にゲームプログラマーの仕事がきつい理由について紹介していきます。
1.納期に追われてとにかく忙しい
プログラマーは常に納期に追われています。
それには、以下の理由が挙げられます。
予定通りに進まない
忙しい仕事ゆえに、もちろんスケジュールはしっかりと管理されています。
ですが、急な仕様変更や予期せぬバグが発生するなど、計画通りに進まないため、
時間に追われることになります。
案件によっては、そもそも納期が極端に短いということもあるそうです。
納期の延長が難しい
リリース日を事前に告知することもあるため、納期を遅らせるのが難しいことも理由として挙げられます。
リリース直前にバグが見つかったとしても期日は変わらないので、
期日に間に合うようにトラブルを解決しなければなりません。
リリースに間に合わないとなると、クライアントとの信用問題につながりかねません。
なので、残業をしたり休みを返上するなどして、納期に間に合うように取り組みます。
これらの理由から、納期に追われてしまうようです。
クライアントとの信用関係に関わる仕事なので、一般的なシステム開発よりもさらにプレッシャーを感じやすいでしょう。
2.日々勉強する必要がある
IT業界は新しい技術や知識が次々と生まれる世界です。
そのため、プログラマーはずっと勉強をしなければなりません。
例えば、ゲームによって使うプログラミング言語は違います。
なので、作るゲームによっては言語を新しく覚えなければなりません。
納期に追われることの多い職種のため、効率的に勉強する工夫も求められます。
人によっては、自分の時間も勉強にあてがうことが苦痛に感じる人もいるでしょう。
3.トラブルがあれば即対応
どれだけ細心の注意を払ってプログラムを組んでも、以下のようなトラブルが発生することがあります。
- リリース直前で動作不良が見つかった
- リリースした後にバグが見つかる
- 納期の直前のクライアントからの内容変更依頼
このような時、ゲームプログラマーはトラブルに対応をしなければなりません。
特に、課金制のスマホゲームやオンラインゲームで致命的なバグが発生すると、ユーザーからの信頼を失いかねません。
そのため、トラブルが発生すれば早急な対応が求められます。
トラブルの解決に向けて修正や変更を行いますが、他の問題が発生しないように注意を払うことが求められます。
【運営からのお知らせ 4/21】
— ドラゴンクエストけしケシ!(ドラけし)公式 (@DQkeshikeshi_PR) April 21, 2022
『強敵なげきの亡霊』にてエラーとなる不具合が発生しておりました。
現在は修正対応が完了しております。
ご迷惑おかけして申し訳ありません。
不具合のお詫びとしてスタミナ5個を順次配布させていただきます。#DQけしケシ
このツイートは、ゲームでエラーが発生したことをお詫びするツイートです。
エラーが見つかった時などは少しでも早く処理しなければならないので、
公式からこのようなツイートが発信されます。
申し訳ない気持ちが伝わってくるわ…。
4.労働時間が長い
引用:Geekly Media
Geekly Mediaによると、業界別平均残業時間は以上の通りとなります。
他の業界と比べると、情報通信業は他の業界と比べて残業時間が長いことがこの表から分かります。
ゲームプログラマーの仕事はこれまで説明したとおり、
納期に追われたり開発チームの人数が少ないなどの理由から、残業が多くなってしまいます。
そのため終電で帰る人や会社に泊まって作業を続け、次の日はそのまま会社で働く人もいます。
休日出勤なんてことも珍しくありません。
5.人間関係のストレス
プログラマーといえば、1人で黙々とプログラミングの作業をしているイメージがありますが、
実際は多くの職種の人と関わりながら仕事をします。
基本的に、その開発チームにはプログラマーのほかにも、
ディレクター、企画・シナリオライター・グラフィックデザイナーなど、様々な職種のスタッフがいます。
プログラマー以外の職種の人は、プログラミングを知らない人もいます。
その相手と一緒に仕事をするとなると、専門用語ではなく相手にも分かるように説明をする必要があります。
それが、人によっては負担を感じることもあるでしょう。
また、労働時間が長かったりプレッシャーを感じると、職場の空気がピリピリするので、気を遣うこともあります。
6.リリース後もメンテナンスに追われる
ユーザーがゲームを継続してプレイしたくなる仕掛けを作り続けていかなければなりません。
そのため、スマホゲームやオンラインゲームはアイテムや機能の追加、
メンテナンスやイベントの開催など、定期的なアップデートがなされます。
定期メンテナンスは開始時刻と終了時刻を事前に告知しているため、告知通りの時間で作業を終わらせなければなりません。
しかし、多忙ゆえに告知通りの時間で作業が終わらないときもあります。
メンテナンス状況:「艦これ」稼働全サーバ群は【メンテナンス】に遅延が発生しており、現在復旧作業を急いでいます。
— 「艦これ」開発/運営 (@KanColle_STAFF) February 22, 2022
現在実施中の「艦これ」稼働全サーバ群重メンテナンス&アップデート、再開放作業に遅延が発生しており、80分程度サーバ開放が遅れる見込みです。大変申し訳ありません。#艦これ
このツイートは、メンテナンスに時間がかかっていることをお詫びしているツイートです。
このゲームはメンテナンスに時間がかかるとTwitter上では有名なゲームです。
ですが、ユーザーに楽しんでもたうために、イベントなどを定期的に開催しています。
メンテナンスは私たちが思っている以上に大変な作業です。
その大変な作業を遅延なくミスなく行うことは難しいことなのかもしれません。
陰でプログラマーの努力があることを想像すると、感謝の気持ちを忘れたくないものです。
プログラマーが一生懸命処理してくれているから、優しく見守りたいわね。
7.ユーザーからの厳しい評価
時にゲームプログラマーは、ユーザーから厳しい評価を受けることがあります。
リリース後に重大なバグがあったり、メンテナンスを時間通りに終えられなかったりすると、
クレームが入ることがあります。
自分が一生懸命作ったゲームを、酷評された日には悲しい気持ちになってしまいますよね。
ゲームプログラマーの魅力
しかし、どんな仕事にもやりがいというものはあるもの。
次は、ゲームプログラマーの魅力について紹介します。
魅力は、以下の4つが挙げられます。
- 達成感を味わえる
- 成長を感じられる
- ユーザーからの嬉しい声を聴くことができる
- 将来性がある
1.達成感を味わえる
1つ目は、ゲームが完成したときに大きな達成感を味わえることです。
「これはどんな仕事にも言えるんじゃないの?」と思う人もいると思いますが、
達成感はゲームを作り上げた達成県だけではありません。
作成したゲームは納期に追われながら、不具合などのトラブル対応をして、
休日返上して、時には仲間とぶつかり合ってできたもの。
他の仕事とはまた違う達成感を味わうことができるでしょう。
2.成長を感じられる
2つ目は、成果を感じることができることです。
プログラマーの仕事がきつい理由のところで、「日々勉強する必要がある」ところでも説明しましたが、
ゲームは扱うプログラミング言語が毎回違うことから、同じものを作ることはまずありません。
そのため、幅広い知識や技術を必要とし、その上でゲームを制作するという経験を得られます。
仕事をするだけではなく、自分のスキルアップも望め、昇給や昇進を見込めることもあります。
新しい知識を得ることは大変ですが、新しい仕事をするたびに新鮮な気持ちで制作にあたれます。
3.ユーザーからの嬉しい声を聞くことができる
きついと言われる理由の部分でも紹介しましたが、
ユーザーから厳しい評価を受けることもあれば、良い評価を受けることもあります。
[ウマ娘 プリティダービー]タマちゃんどアップできてこれは神アプデですねぇ〜!!😇#ウマ娘 #ゲームウマ娘 #トレーナー名刺 pic.twitter.com/yKwdwnIUan
— ・ぽんこつ・ (@ponkotsu_yata) April 22, 2022
上のツイートは、CMにもなるくらい大人気のゲーム「ウマ娘プリティダービー」を褒めているツイートです。
店頭に並んだゲームをユーザーが求めていたり、ゲームをしている人を実際に見かけたり、
評価を直接受けたりすることもあります。
ユーザーが自分が作ったゲームに夢中になってくれることが分かると、
頑張った甲斐があったと感じ、やりがいに繋がるでしょう。
4.将来性がある
総務省の「令和2年度メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査研究」によると、ゲーム市場は拡大傾向にあります。
オンラインゲームを始めスマホの普及で、世代を問わずスマホアプリゲームを楽しめるようになったのが要因です。
モバイルアプリケーション・モバイルゲーム市場の拡大は今後も続いていくと予測されています。
参考:メディア・ソフトの制作及び流通の実態 に関する調査研究
ですが、それに従事する人が圧倒的に足りていないのが現状です。
現段階での人不足に加えて、ゲーム開発に必要となる人数は増えており、
1チームあたりのゲームプログラマーが以前の数倍にもなったのも要因として挙げられます。
そのことから、今後のゲームプログラマーは高い需要が見込まれています。
2020年度から、小学生にもプログラミングの授業が義務化されたことを見ると、需要はとても高いように感じられます。
それほどまでに、プログラマーの人数が足りていないことがうかがえますね。
それでも不安な人に心得てほしいこと
プログラマーになることが怖いと感じる人もいることでしょう。
確かに、自分の時間や体力などを削って仕事をすることが大変なことは、想像に難くありません。
ですが、そのためにプログラマーの夢を諦めてしまうのもとてももったいないことです。
プログラマーの働き方は、なにも会社員としてだけではありません。
フリーランスになって働ければ、自分の時間と調節しながら働くこともできます。
プログラマーを要請する講師として働くのもありだと思います。
自分の肌に合うような働き方を考えながら、プログラマーの夢をかなえるのも一つの手であることを覚えておいてください。
また、プログラマーの労働環境を何とかしなければいけないことは知られています。
そのため、これからプログラマーの労働環境が良くなることも見込まれます。
自分が就職するときのプログラマーの働き方次第で、会社員になるのか、または別の働き方をするのかはその時に決めても遅くありません。
少しでも興味のある人は、臆することなく挑戦することをおすすめします。
まとめ
- 納期に追われてとにかく忙しい
- 日々勉強する必要がある
- トラブルがあれば即対応
- 労働時間が長い
- 人間関係のストレス
- リリース後もメンテナンスに追われる
- ユーザーからの厳しい評価
- 達成感を味わえる
- 成長を感じることができる
- ユーザーからの嬉しい声
- 将来性がある
ゲームプログラマーの厳しい仕事事情とその魅力についてお伝えしました。
以上を踏まえてなお、自分はプログラマーになりたいと思う人は、プログラマーが向ているでしょう。
ですが、思わぬところで「思ったのと違う」と気づくときがあるかもしれません。
よく考えた上でプログラマーになるかどうかを決めていただければと思います。
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