「NARURO-ナルト」は、落ちこぼれだった少年忍者うずまきナルトが、里で一番の忍者「火影」を目指して奮闘していく姿を描く大人気バトル漫画です。
「ONE PIECE」「BLEACH」と並んで、2000年代のジャンプ黄金期を支えた本作。
シリーズ累計発行部数は2019年5月時点(連載開始20周年)で、国内1億5300万部を突破しており、全世界での累計は2億5000万部にも上ります。
この作品の大きな魅力は落ちこぼれが苦難を乗り越え、たくましく成長するという少年マンガの王道を踏襲しつつも、決してそれだけに留まらない点。
主人公ナルトはもちろんのこと、敵にも味方にもかなりしっかりしたバックボーンがあり、作中に登場する忍たちの生き様と死に様からは、考えることや学ぶことがたくさんあります。
もちろんクスッと笑えるシーンや、バトル漫画としての戦闘描写も見応えたっぷり。
「名前は知ってるけど忍者が出てくることしか知らない」という方も「途中から読むのをやめてしまった」という方も、完結している今だからこそ「NARURO-ナルト-」を読んでみませんか?
目次
作者は「岸本斉史(きしもと まさし)」先生
作者の岸本斉史先生は、岡山県のご出身で、現在46歳。
1999年から2014年までの15年間にわたり、本作「NARURO-ナルト-」を連載されました。
同業の漫画家も認める高い技術から描かれる、様々な構図に定評がある岸本先生。
ある日、近所でみた映画「AKIRA」のポスターに強い感銘を受け、その絵に少しでも近づきたいという思いでこれまで絵を描かれてきたそうです。
■冨樫義博(代表作 : 幽☆遊☆白書、HUNTER×HUNTER)
「岸本さんは絵が凄く上手いよね。人の画力を見るときは『人間の手をどれだけ描写できているか』を見ればいいと聞いたんだけど、物を持つ自然な感じとか凄いと思います。」
■小畑健(代表作 : ヒカルの碁、DEATH NOTE)
「NARUTOといえば戦闘シーン。個性豊かな造形を与えられたキャラ達が本当に肉体を持って実在し、流れるように動いている姿に毎週見入ってます。」
過去の読切、掲載作品一覧
1997年 | NARURO-ナルト-(読切) | 赤マルジャンプ |
1998年 | カラクリ(読切) | 週刊少年ジャンプ |
1999年 | NARUTO-ナルト-(連載) | 週刊少年ジャンプ |
2010年 | ベンチ(読切) | 週刊少年ジャンプ |
2013年 | マリオ(読切) | ジャンプスクエア |
2015年 | NARUTO-ナルト-外伝 〜七代目火影と緋色の花つ月〜(短期連載) | 週刊少年ジャンプ |
2016年 | こちら葛飾区亀有公園前派出所(寄稿) | 週刊少年ジャンプ増刊・こち亀ジャンプ |
2019年 | サムライ8 八丸伝(原作担当) | 週刊少年ジャンプ |
「NARURO-ナルト-」の口コミを調べてみました
人間ドラマが濃い
ナルトは王道っぽいけど、実は読み進めるとかなり人間ドラマが濃い物語なのでおススメですね。
— uehara (@ueharaterry) May 6, 2019
NARUTOのキャラって1人1人の人間ドラマが濃すぎて(良い意味で)頭パンクする。
— 魚住 (@TSKLLszyboYhHoQ) July 5, 2018
中盤~後半は話が難しい…という意見も
NARUTOは最初の少年編が一番好きだった。アニメでもそう!途中から見なくなったけど…笑
ナルトとサスケの友情がいいなぁって思った!
後半につれて物語難しくなってリタイアしたけどね。
— Chihiro💉 (@sen13w) July 22, 2015
NARUTOは二部からやたら難しい話になってくる( ´_ゝ`)
— 八崎新 (@Arata_Tsuzura) January 23, 2012
「NARUTO-ナルト-」の登場人物を紹介
うずまきナルト
引用サイト:Amazon
本作の主人公。
年齢は第一部開始時点で12歳、二部開始時には16歳。
将来の夢は、里一番の忍者である火影になること。
語尾が独特で「…ってばよ」「だってばよ」をつけて話すことが多いです。
とにかくラーメンが大好物で、「一楽」という店にしょっちゅう通いつめています。
忍者学校時代の成績が常に最下位の落ちこぼれでしたが、作中で数多くの敵と戦い、忍として大きく成長していきます。得意な術(技)は「影分身の術」と「螺旋丸(らせんがん)」。
両親とは死別しており、一部開始時点ではすでに独りで過ごしていました。
彼は体内に「九尾の妖狐」を封印された「人柱力」と呼ばれる存在。
三代目火影の意向もあって、当初ナルト自身はそのことを知りませんでしたが、里の人々にとっては周知の事実であり、そのことが彼の孤独な少年時代の要因になっていました。
彼が火影を目指すのも、そんな自分を里の皆に認めさせる為です。
■螺旋丸(らせんがん)
四代目火影が考案した術であり、ナルトを象徴する技です。
チャクラ(術発動のエネルギー)を手のひらで乱回転させながら球状に圧縮し、それを相手にぶつけて吹き飛ばします。作中には派生形の技が多数登場。
■影分身の術
ナルトを代表する、もう一つの術。
通常の「分身の術」とは区別されていて、実体を作り出す、より高度な「分身の術」です。
■人柱力(じんちゅうりき)
体内に「尾獣」と呼ばれる強力な魔獣を封印された者たちを指す言葉。
尾獣自体が怖れ忌み嫌われているため、それを体内に封じられた人柱力の多くもまた里の人々から疎外される傾向にあり、ナルトを含め人注力の多くは不幸な生い立ちを抱えています。
うちはサスケ
引用サイト:Amazon
主人公ナルトの親友にして、宿敵とも呼べる最大のライバル。
年齢は、第一部開始時点で12歳、二部開始時には16歳。
得意な忍術は「火遁・豪火球の術」と「千鳥」。
実兄・うちはイタチによって皆殺しにされた「うちは一族」の中で、ただ一人の生存者。
その経緯から、兄に対して強い憎しみを抱いており、復讐(=殺害)を誓う少年。
第一部では第七班(別名カカシ班)でうずまきナルト、春野サクラとともに任務にあたっていましたが、終盤で伝説の三忍である大蛇丸(おろちまる)を追って里を去り、抜け忍となってしまいます。
生まれてすぐ親と死別し最初から「孤独」だったナルトと違い、ある日突然、親や仲間を奪われ「繋がり」を断ち切られたことが彼の苦しみになっています。
■写輪眼(しゃりんがん)
うちは一族に代々受け継がれてきた血継限界(=特殊能力)
「眼」の名の通り、目に変化が現れる能力で、発現すると瞳が赤くなります。
飛躍的に向上した動体視力を得、さらに使用者の成長に伴って、相手の術を看破する高い観察力や、幻術(強力な精神負荷を与える幻覚)にかける催眠能力を扱えるようになります。
■火遁・豪火球の術(かとん・ごうかきゅうのじゅつ)
身長大の火の玉を作って、相手に飛ばす術。
元はうちは一族の術の一つで、一族ではこれができて初めて一人前と認められます。
■千鳥(ちどり)
はたけカカシ(後述)が考案した術。一言でいうなら、ものすごく強力な突き技。
電気(に変質したチャクラ)を手に集めて殺傷力を増し、高速で相手の体を貫きます。
うみのイルカ
忍者学校で講師を担当している木ノ葉隠れの里の中忍。
ナルトにとっては、最初に自分を認めてくれた恩師。
少年時代、ナルトに封印される前の九尾が里を襲った際に両親を失っています。
立場は違えど、親を失ったという境遇はナルトと同じといえます。
ですが、里の人々がナルト=九尾としてバケモノ扱いしている中、彼は親の仇を封印されたナルトに対し、「一人の人間」として接することで彼の人格形成に大きな影響を与えています。
ちなみに彼がナルトの講師を務めるまでは、誰も指導を引き受けたがらなかったので、ナルトが一人の忍者として歩みだすことができたのも、イルカの存在があってこそ。
また忍者学校卒業後にもたびたび登場し、ナルトが悩み苦しんでいる時には彼を導いています。
まさにナルトにとっては、兄であり、父のような存在です。
はたけカカシ
うずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラが所属する第七班の担当上忍(=班を導く立場)。
12歳にして上忍にまで上り詰めた、木ノ葉隠れの里きっての天才忍者です。
彼自身はうちは一族でないものの「写輪眼」を持っており、それを用いて1000以上の術をコピーしてきたことから「写輪眼のカカシ」「コピー忍者のカカシ」の異名を持っています。
ただしうちは一族でない写輪眼使いの弊害として、多用すると数日は寝込んで戦闘不能になってしまうのが最大の弱点。
「忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる ………けどな! 仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」という作中の台詞からも分かる通り、仲間第一主義忍者でもあります。
自来也(後述)の著書である官能恋愛小説「イチャイチャシリーズ」は彼の愛読書。
■上忍(じょうにん)
里の長である「影」を補佐する、エリートの忍のこと。
忍は下忍(げにん)⇒中忍(ちゅうにん)⇒上忍(じょうにん)の順で繰り上がっていく。
「NARUTO-ナルト-」のあらすじ
引用サイト:Amazon |
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忍里である木ノ葉隠れの里に住む少年・うずまきナルト。彼の夢は里で一番の忍・火影となり、里の人々から認められること。
しかし、そんな夢とは裏腹に、忍者学校での成績は万年最下位の落ちこぼれ。 これはそんな里の落ちこぼれが多くの戦いと交流を通して英雄となり、強くたくましい一人前の忍者へと成長する物語。 |
ナルト、忍者になる
物語の舞台は、忍たちが住まう木ノ葉隠れの里。
忍者を目指す少年うずまきナルトは、忍者学校の中でも万年最下位の落ちこぼれ。
彼はとある事情から、里の人々に嫌われ、疎外されて育ってきました。
どんな形であれ、少しでも人目を引くことができるならと、里の英雄である長「火影」の顔岩に落書きしたりとやりたい放題の日々を過ごすナルト。
そんな状態なので、担当講師であるうみのイルカも手を焼いており、さらに学校はいつまでも卒業できず、3度目の卒業試験にも落ちる有様。
落ち込む中、試験後に教員であるミズキからある秘密を聞いたナルトは、里長である火影の屋敷に忍び込み、封印の書(禁じ手の術を記した巻物)を盗んで姿をくらまします。
里の忍たちが必死にナルトを探す中、イルカは里の外れでボロボロになったナルトを発見します。彼はただ学校を卒業したい一心で、必死に術の修行をしていました。
ですが、そこにナルトをそそのかしたミズキが現れ、ナルトを襲います。
全ては彼が封印の書を横取りする為の作戦でした。
そして彼は里の掟を破り、ナルトが「九尾」の妖狐を封印された「人柱力」であることを暴露し、ナルトを動揺させますが、寸前で身を挺しイルカがナルトを庇います。
彼もまた九尾によって両親を奪われており、独りの苦しみを知っていました。
「そうだよなぁ…ナルト…さみしかったんだよなぁ…苦しかったんだよなぁ… ごめんなァ… ナルト オレがもっとしっかりしてりゃ こんな想いさせずにすんだのによ」
力を欲している自分(=ミズキ)と同じように、ナルトだってバケ狐なのだから、力(=巻物の力)を利用するはずだと語るミズキ。しかしイルカは反論します。
「ああ! バケ狐ならな けどナルトは違う あいつは…あいつはこのオレが認めた優秀な生徒だ …」
「今はもうバケ狐じゃない あいつは木ノ葉隠れの里の……うずまきナルトだ」
最初こそイルカのことも信じていなかったナルトですが、その言葉を聞いたナルトは、初めて人から認められたことに思わず涙を流していました。
そして、イルカにトドメを指そうとしたミズキの前に現れた彼は、覚えたての影分身の術を使い、多人数に分身。ミズキをボコボコにしてしまいます。
それを見たイルカは、卒業の証である額あてをナルトに託すのでした。
「卒業…おめでとう」
第七班 結成
ひと悶着の末、無事に卒業したナルト。
そこでナルトはうちはサスケと春野サクラとともに第七班の配属になります。
顔合わせを済ませた翌日、3人は第七班率いるはたけカカシから与えられた初の任務・サバイバル演習(試験)に挑むことに。
その内容は、カカシの持つ2つのスズを昼までに奪い取れ、というもの。
飄々としながらも、3人を軽々と手玉に取り、格の違いを見せつけるカカシに対し、一方の3人は個人プレイばかりで、一向にスズを奪うことができません。
あげくナルトは用意された弁当を隠れて先に食べようとし、捕まってしまう始末。
そうして奪えないまま制限時間を迎えた3人に、カカシは忍者をやめろという厳しい判定を突きつけます。さらに追い打ちをかけるように、忍者なる資格すらないガキだ、とまで言われ、反発する3人。
そこでカカシはなんのための演習か分かってるのかと問います。
カカシが求めているもの。それは、3人のチームワーク。
3人に対し、2つしかないスズ。仲間割れが想定される中でも協力できるかどうか。
それを分かったうえで、昼食後にもう一度チャンスを与えるというカカシ。また先に食べようとした罰として、ナルトに昼食を与えず、守らなければ即失格、という制限付きです。
しかし姿をくらましたカカシの隙を見たサスケは、ナルトに自分の弁当を差し出します。
「昼からは3人でスズを取りに行く 足手まといになられちゃこっちが困るからな」
ですが、カカシには全てお見通しでした。
3人の前に現れたカカシが言い放った一言。
「ごーかっく♡」
過去、素直に自分の言うことを聞くだけだった生徒たちは皆落としてきたというカカシ。
キョトンとする3人に対して、自分の本心を語ります。
「…………忍者は裏の裏を読むべし 忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる ………けどな! 仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」
こうして第七班は、あらためて下忍としての道を歩んでいくことになるのでした。
波の国護衛任務。忍とは?
忍として日々任務をこなす第七班。
しかし忍びらしくない内容の任務に辟易したナルトは難しい任務をやりたいと駄々をこね始め、見かねた火影は人物護衛(Cランク)任務を与えることに。
護衛対象は橋造り名人のタズナ。難しいとはいえ、ただの護衛任務で忍者同士の戦いが起こることなどありえないというカカシでしたが、出発早々敵の忍に襲われます。
突然の敵襲で全く対処できなかったナルトをよそに、軽々と対処してみせ、力の差を見せつけるサスケ。へたり込むナルトに、彼は言い放ちます。
「よォ… ケガはねーかよ ビビリ君」
忍が相手の護衛なら難易度はBであり、話が違うと依頼を拒否しようとするカカシ。
しかし、サスケとの差を見せつけられたナルトは任務を続行すると言い張るのでした。
ひこナルトなりに日々必死に修行しているにも関わらず、それでもライバルであるサスケとの力の差が埋まらないことへの彼の焦りが見て取れるシーンです。
その後、無事タズナの国・波の国へと辿り着いた一行。
しかし、彼らを忍五大国の一角・霧隠れの里の抜け忍・桃地再不斬(ももち ざぶざ)が襲撃。カカシが応戦しますが、彼の術に封じられ、戦闘はナルトたちが引き継ぐ形に。
覆しようのない力の差にも関わらず、跳ね返されども臆せず挑むナルト。
「おい…そこのマユ無し …お前の手配書に新しくのせとけ! いずれ木ノ葉隠れの火影になる男 木ノ葉流忍者! うずまきナルトってな!!」
作戦と称し、サスケとの連携でカカシを復帰させた一行は、彼の力もあって再不斬を撃破しますが、その遺体は新手により、持ち去られてしまいます。
カカシは新手が亡骸をその場で処理しなかったことから、再不斬が生きていると考えていました。再不斬の再襲撃に備え、第七班にチャクラコントロールの修行を課すカカシ。
苦労の果てにどうにかチャクラコントロールを会得した第七班は、時を同じくして復活した
再不斬と彼を連れ去った白とまみえることに。
しかし戦いの中、ナルトの危機を身を挺して庇ったサスケが重傷を負ってしまい、それを見たナルトは怒りによって九尾の力を解放。そうして白を打ち破ったナルトは、悪人から雇われて悪事を働いているだけの再不斬が、そんなに大切なのかと問いかけます。
それに対し、血継限界という特異な力を持つがゆえ忌み嫌われ、孤独だった自分を必要とし救ってくれたのが、再不斬だったと語る白。ナルトはその境遇が自分と似ていることに気付きます。
白はナルトに自分を殺すよう頼みますが、カカシが再不斬にトドメを指そうとしていたことに気付き、自ら盾となって彼を守り、壮絶な死を遂げます。しかしその姿を見ても、いい拾い物をしたと白を道具として扱う発言を崩さない再不斬。
怒りにまかせ参戦しようとするナルトを制止し、再不斬を追い詰めるカカシ。
しかしそこへ再不斬の雇主ガトーが武装団を引き連れて現れ、彼を利用するだけ利用して最初から殺すつもりだったと語ります。争う理由がなくなったことで一転して共闘へ。
白の遺体を蹴り上げます。しかしそれを見てもなお、怒らない再不斬。
ナルトはそれに対し、声を荒げます。
「あいつは………あいつはお前のことがホントに好きだったんだぞ!! あんなに大好きだったんだぞ!! それなのにホントに何とも思わねーのかァ!! ホントに…ホントに お前は何とも思わねーのかよォ!!? お前みたいに強くなったら…ホントにそうなっちまうのかよォ!!」
「………小僧 ……それ以上は…何も言うな……」
再不斬は涙を流していました。
大蛇丸との邂逅
その後も任務をこなし、いよいよ中忍昇格試験に参加することとなった第七班。
第一試験のペーパーテストを辛くも突破し、続く第二試験へ臨みます。
内容は広大な円形の試験場で、二種類の巻物を奪い合う5日間のサバイバル。
試験開始早々、催したナルトは一時的に離脱。しかし戻ってきたナルトを、サスケはいきなり殴りつけます。それはナルトが偽物(=敵襲)であることを見抜いた為。
どうにか敵襲に対処したサスケとサクラ。
その後合流した本物のナルトを交え、合言葉を取り決めます。
忍歌『忍機』
“大勢の敵の騒ぎは忍びよし 静かな方に隠れ家もなし 忍には敵を知ることこそ大事なれ… 敵のつかれと油断するとき”
合言葉の確認後、3人を再び敵が襲います。
攻撃により離れ離れになったものの、合流したサスケは合言葉を確認。
しかし、ナルトが長文をスラスラと暗唱したことで、彼はナルトを攻撃します。
全ては敵が聞いていると察していたサスケの作戦。
ナルトが長い歌を覚えられるはずがないからと、あえて長くしていたのです。
しかし今度は目を合わせただけで、死のイメージを植え付けるほどの殺気を放つ敵。
その前に撤退せざるを得ず、なお猛追してくる相手にサスケは取り乱します。
ですが。
「悪いなサスケ… 合言葉は……… 忘れちまったぜ!」
そこに現れたのは本物のナルト。しかしナルトにより状況が悪化し、全員がさらなる危機に陥る可能性を考えたサスケは、敵に巻物を渡す代わりに見逃してくれと交渉を持ち掛けます。
交渉に応じた敵に渡る巻物。
ですが、ナルトは寸前でそれを掴み、サスケを殴りつけて一喝。
「てめーはサスケの偽物だろ…!」
「このウスラトンカチが…… …オレは本物だ…!」
「…ウソつけ… こんなバカで腰抜けヤローは ぜってー オレの知ってるサスケじゃねー!!」
敵に巻物を渡したところで、見逃す保証などない。敵にビビって状況が分かってない。
そう続けたナルトは、持てる力を尽くして渡り合います。
ナルトの力を見極めた敵はさらにサスケを狙うものの、それをナルトが庇います。
「……よォケガはねーかよ… ビビリ君」
かつての任務で、サスケがナルトを身を挺して庇った時の台詞。
「サスケ君!! ナルトは…確かにサスケ君と違ってドジで……足手まといかもしんないけど……少なくとも臆病者じゃないわ! ねえ!! そうでしょ!!」
圧倒的な力の差にも臆せず挑むナルト、そしてサクラの言葉。
サスケは思い直して、覚悟を決めます。うちはの瞳術・写輪眼の開眼とともに。
「お前はいったい何者だ!?」
ひとしきりの戦闘後、問うサスケに、敵は自らの正体を明かします。
「私の名は大蛇丸 もし君が私に再び出会いたいと思うなら… この試験を死にもの狂いで駆け上がっておいで……」
そう言い、サスケの首に噛みついた大蛇丸は3人の前から去っていくのでした。
「サスケ君は 必ず私を求める… 力を求めてね…」
サスケを連れ戻せ!
第七班での様々な活動を通し、互いを意識するようになったナルトとサスケ。
しかし抜け忍・実兄イタチとの再会や、ナルトの急成長に内心焦りを感じていたサスケは、さらなる力を得るべく、大蛇丸を追い、木ノ葉を去ってしまいます。
サスケが里を去ったとを聞いたナルトは、同期とともに、彼を連れ戻すべく追いかけることに。
道中の行く手を阻む敵との戦いを経て、木ノ葉隠れ創設の英雄像が立つ、終末の谷にたどり着いたナルトは、サスケと相対。しかし復讐者としての自分を思い出したサスケは、ナルトを冷たくあしらいます。
「はっきり言ってやらぁ… お前等木ノ葉の連中とじゃれ合うのはもう終わりだ 帰れ」
しかし、そんなことで説得を諦めるナルトではなく。
「力ずくでも連れ戻す!!」
こうしてサスケは木ノ葉や仲間と決別するために、そしてナルトはそんなサスケを連れ戻すために、戦い始めます。
「オレたち第七班でやってきたことは 全部何の意味も無かったのかよォ!!?」
「オレにとってお前は 最も… ………親しい友になった…」
「だからこそお前には殺す価値がある」
親しい友を殺すこと。
それは兄に教えられたさらに強い力を得るための方法。
戦いの中でナルトは振り返ります。
落ちこぼれの自分にとって、優秀なサスケが憧れの存在だったこと。
そして口には出さなくても、そんなサスケと友になっていたこと。
大蛇丸にサスケを奪われたくない一心で、九尾の力まで解放し、抗うナルト。
友達だから無理やりでも止めると言い張るナルトに、サスケも苛立ちを隠しません。
「………るっせぇんだよ… 親も兄弟もいねえてめーに…オレの何が分かるってんだよ…初めから独りっきりだったてめーに!! 俺の何が分かるってんだ!!! アア!!?」
「繋がりがあるからこそ苦しいんだ!! それを失うことがどんなもんかお前なんかに…!!」
その言葉を聞いたナルトは、本当の親や兄弟がどういうものかは確かに分からないものの、サスケにその姿を重ねていたと吐露。自分にとってはようやくできた繋がりなのだと。それを聞いたサスケはナルトが自分と同じ者なのだと理解し、一転して対等な相手として戦うことを決意。
しかし、あくまで説得に応じる気はないサスケを言葉で説得することは不可能だと察したナルトは、戦うことでしか彼を止めることができないのだと悟ります。
お互い大きな負担のかかる力も出して戦う、まさに死力を尽くした戦い。
しかし結果一歩及ばず、ナルトはサスケに敗北してしまいます。
そして、木ノ葉の忍の証である額あてと別れを告げ、サスケは去っていくのでした。
ナルトとサスケ、以後この二人を軸に物語はさらなる展開へと発展していきます。
果たしてナルトは復讐に囚われたサスケを救い、火影になることができるのか?
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ここまでお読みいただきありがとうございます。
ここからは、本作を試し読みできるオススメサイトをいくつかまとめてみましたので、参考にしていただき、ぜひ「NARUTO-ナルト-」を楽しんでいただければと思います。
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