プロ声優を目指すほどじゃないけど、声優のお仕事をやってみたい。
そんな方にうってつけなお仕事が、「ネット声優」です。
ただ、ネット声優は元々専門学校などに通っていた方がたくさんいます。
「やってみたいけど、勝てっこない」と
考えてしまってなかなか一歩を踏み出せないですよね。
確かにライバルは強力なので、事前準備なしでは太刀打ちできません。
でも、未経験でもしっかり練習をして
録音環境を整えれば仕事は取れるようになります。
この記事では、ネット声優を始めるにあたって必要と思われる
以下のことを記載しています。
- ネット声優の仕事を受けられる場所の紹介
- ネット声優を始めるあたって必要な機材など
- 簡易的な防音環境の作り方
- 自宅できる発声練習方法
この記事が全くの未経験の方でも
ネット声優としての一歩を踏み出せるきっかけになれば幸いです。
2年間でプロになる
~声優を目指す最短ルート~
目次
ネット声優とは
YouTubeで、脱毛の広告や
漫画調の歴史紹介動画などを見かけたことありませんか。
あれらの動画は、ネット声優が声を当てていることが多いです。
ネット声優とは
「声優事務所に所属せず、ネット上で声優活動する人」のことです。
言い方はよくないかもしれませんが
ネット声優はいわゆるアマチュアの立ち位置です。
プロ声優にお願いするのは予算の都合上難しい場合
ネット声優にお仕事が依頼されます。
ネット声優一本で生計を立てるのはかなり難しく
多くの方は副業や趣味の延長線上で活動をされています。
ネット声優には以下のようなお仕事があります。
- 同人アニメ、ゲームのキャラクターボイス
- YouTubeの広告動画
- 企業の商品紹介動画
- 企業CMのナレーション
- 朗読
別称として、声の提供者という意味の
「ボイスコ(ボイスコーポレーターの略)」という呼び方もあります。
仕事が受けられる場所を4つ紹介
早速、ネット声優のお仕事はどこで受けられるのか4つ紹介します。
- クラウドワークス、ランサーズ
- ココナラ
- iikoe
それでは、詳しく見ていきましょう。
Twitterで「#ボイスコ募集」や「#声優募集」で検索すると
募集している方を見つけられます。
同人のゲームやボイスコミック、ボイスドラマのキャラクターボイス募集が多いです。
無償企画が多いため
少しでも稼ぎたいと思っている方には向かないかもしれません。
Twitterでの仕事探しは、ネット声優は趣味と割り切っている場合や
キャラクターボイスの実績を積みたい場合に向くと思います。
クラウドワークス、ランサーズ
クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」と
「ランサーズ」に、声のお仕事がたくさんあります。
クラウドソーシングなので、自分ができそうな仕事を選べることが魅力です。
クラウドワークスもランサーズも
YouTubeのナレーションや漫画動画の依頼が多く
1本あたり1,000円から3,000円ほどの依頼が相場です。
また、YouTube動画の依頼が多いということは
YouTubeに自分の実績がどんどん残っていき
ポートフォリオとして使えます。
ポートフォリオは簡単にいうと、自分の実績をアピールするためのものです。
ただし、ポートフォリオとして使ってもよいかは受注先に確認してくださいね。
ココナラ
「ココナラ」は、自分のスキルを売るサイトです。
クラウドソーシングとは違い
自分で依頼料金を決めて、依頼を待つスタイルです。
ココナラでは
ナレーションからボイスドラマなど幅広く仕事を受けられます。
また、マイページに、YouTubeの動画を置いて宣伝できます。
サンプルボイスだけ置いてもよいですが
クラウドソーシングサイトで受けた仕事のYouTube動画を置いておけば
より良い宣伝になると思います。
iikoe
「iikoe」は、依頼者からお願いされた文章を読み上げるサービスです。
ナレーションというよりは
キャラクターボイスの依頼を受けるサイトなので
演技をしたい方に向いています。
マイページに、お姉さんや少女、魔王など自分ができるキャラクターの
サンプルボイスを置き、依頼を待つスタイルです。
ココナラと同様、自分で依頼料金を決められます。
ネット声優を始めるにあたって必要な機材など5つ
ネット声優を始めるにあたって以下の5つが必要です。
- パソコン
- マイク
- オーディオインターフェース
- ポップガード
- NHK日本語アクセント辞典
では、一つずつなぜ必要かを見ていきましょう。
パソコン
録音は、パソコンの録音ソフト(DAW)を使って行います。
録音ソフトはそれなりのスペックを要求します。
具体的には、最低でもCPUはIntel Core i5(またはAMD Ryzen5)
メモリは8GB程度必要です。
上記のようなスペックのパソコンだと
大体8万円から10万円程度の価格帯のパソコンが多いです。
なるべくお得に購入したいならLenovoのパソコンをおすすめします。
Lenovoは頻繁に公式サイト限定でセールを行っているので
お得に購入できます。
セール中なら、6万円くらいで購入できる可能性があります。
マイク
ネット声優は、音質が求められます。
もし、ゲームのキャラクターの音質が悪かったとしたら
プレイヤーは話している内容に集中できないですよね。
ネット声優として活動するにあたって
マイクは、最低でも10,000円~20,000円程度の品質のものが良いとされています。
音響機器の通販といえば、サウンドハウスです。
サウンドハウスで気になるマイクを探してみてください。
とはいえ、いろんなマイクがあって
どれを選べばいいかよくわかりませんよね。
ネット声優だけではなく
マイクを使って仕事する方が口をそろえてお勧めするマイクがあります。
「Shure SM58」というマイクです。
11,000円程度という安さで性能がかなり良く
そしてとにかく頑丈と言われています。
どれだけ頑丈なのかテストする動画を見つけました。
海水に入れても、トラックで踏みつけても、グリルにしても壊れなかったようです。
気になるマイクの性能を確認したい場合は、YouTubeで「使ってみた」動画を探すといいですよ。
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースは
高音質が求められるネット声優には必須のアイテムです。
どんなアイテムなのかを簡単に説明すると
マイクとパソコンを中継し高音質な音声データに変換させる機械です。
「でもパソコンに直接マイクをつないでも録音できるよね」と思われたかもしれません。
パソコンの音声データ変換は簡易的なものになるため
きれいな音質にはなりません。
オーディオインターフェースは安いものでも10,000円程します。
できるだけ安くて、性能の良いオーディオインターフェースを探したところ
ベリンガーのUM2という商品が良いようです。
現在のUM2の価格をAmazonやサウンドハウスなどで確認すると
6,000円から7,000円程度で購入できるようです。
動画内と価格と違うようなので注意してくださいね。
マイクと同様、気になったオーディオインターフェースはYouTubeで確認すると良いと思いますよ。
ポップガード
依頼者側の方が「お願いしたネット声優の子がへたくそで
息のノイズがたくさん入っていた。取り除くのが面倒」と言っているのを見かけました。
面倒に思われたら、次回以降お仕事をもらえることはありませんよね。
そこでポップガードの出番です。
ポップガードを使うことによりポップノイズと呼ばれる
パピプペポを発したときに生じやすい
「パフッ」「ポフッ」といったノイズを除去してくれます。
ポップガードには布製と金属製があります。
一般的に、布製のほうが人間の息に対する効果が高いといわれています。
金属製は楽器向きですが、息をしっかり防いでくれる商品もあります。
金属製のほうが、音をクリアに録音できるという長所がありますが
布製と比較すると高価です。
布製は1,000円くらいからで、金属製は5,000円くらいからです。
最初は布製で十分という意見が多いです。
NHK日本語アクセント辞典
「なんかこの人アクセントおかしい」と一度感じてしまったら
その後ずっとアクセントのほうが気になってしまって
肝心の内容が入ってこないなんて経験ありませんか。
NHK日本語アクセント辞典は、声のお仕事をするなら必携です。
実際にアナウンサーなら全員持っていると言われていますね。
放送で用いられる、耳馴染みのある発音とアクセントを確認できるので
東京生まれ東京育ちでも購入はしたほうがよいです。
価格は5,500円です。
録音環境について
広い部屋で録音すると、音が反響し明瞭な音声で録音できなくなります。
また、ちょっとした環境音も入りやすくなります。
防音室で録音することがベストですが
しっかりとした防音室を買うとなると10万円は超えます。
さすがにそんな高いものになかなか手が出せないですよね。
そこで、100均(ダイソー)の材料と吸音材を組み合わせて
簡易防音環境を作成している方の動画を見つけたので紹介します。
総額3,598円だそうです。
これなら手軽に防音環境を作れますね。
- フリーマルチパネル(大)と、専用の連結ジョイントでラックを作る
- ラックの上に毛布をかぶせる
- ラックの内側に吸音材を張り付ける
動画の最後で防音ありなしを比較していますが、防音ありのほうが音声が明瞭でした。
自宅できる発声の練習方法を2つ紹介
ネット声優は、良い発声が欠かせません。
でも未経験の場合はどう練習すればいいのかさっぱりですよね。
そこで、声優養成所に通われていた方がレクチャーする
良い発声が身につくボイトレ動画を2つ紹介します。
声優養成所とは、声優事務所直下の養成施設です。
プロの卵が集まる養成所に通われていた方の練習方法なので
効果は折り紙付きです。
発声を鍛える練習方法
- 「腹式呼吸」の重要性と練習方法
- 「あいうえお→いうえおあ→うえおあい」といった順で50音すべて発声する
- 「あめんぼのうた」を読む
- 「外郎売」を読む
- 感情をつけて「あめんぼのうた」を読む
滑舌の練習方法
- 母音読みをする(「ありがとう」なら「あいあおう」と変換して読む)
- できる限り遅く読む
- 苦手な行の最初に「ら」をつける(さ行が苦手なら、らさ、らし、らす…と発声)
「あめんぼのうた」や「外郎売り」などを練習する際は
紹介した機材と防音環境で録音をすることをお勧めします。
客観的に自分が苦手な発音を確認することもできますし
マイクや録音ソフトの使い方の練習にもなります。
自分の声を聞くのは気持ち悪いと思いますが、耐えてくださいね。
発声のための筋肉について
良い発声をするためには「舌の筋肉」と「口周りの筋肉」を鍛えることが大切です。
日常的に会話する機会が少ないと筋肉が衰えて
声が小さくなったり、滑舌が悪くなったりするそうです。
逆を言えば、紹介したボイトレ動画で発声練習をすればするほど
筋肉が鍛えられ良い発声になるということになります。
もちろん喉を痛めては元も子もないので
無理のない範囲内でボイトレを行ってくださいね。
まとめ
- 最初のうちは自分で仕事内容を選べる「Twitter」「クラウドワークス」「ランサーズ」で仕事することがおすすめ
- 必要なものは「パソコン」「マイク」「オーディオインターフェース」「ポップガード」「NHK日本語アクセント辞典」の5つ
- 明瞭な録音のため簡易的なものでも防音環境を作成すべき
- 発声練習は毎日行い、話すための筋肉を鍛える
ネット声優を始めるにあたって必要なものがわかったのではないでしょうか。
未経験の場合は、まず発声練習からになります。
発声練習の間は、マイクの当て方や録音ソフトの使い方の練習も行ってくださいね。
この記事が、ネット声優としての一歩を踏み出せるきっかけになれば幸いです。
2年間でプロになる
~声優を目指す最短ルート~